
魚料理といえば、和食の代名詞のような感じがしますが、総務省統計局の家計調査によると、日本人の1人当たりの魚介類の消費量は、ピーク時の2000年代初頭から徐々に減少しています。例えば、2020年のデータでは、1人当たりの年間魚介類消費量は約23.4kgと、1990年代の約40kgと比較して大幅に減少しています。
特に若者層において、魚をあまり食べない傾向が顕著です。魚の調理が手間がかかると感じたり、臭いや骨が苦手だったりすることが理由とされています。
また、日本の食生活は多様化しており、肉料理や外食の普及が進んでいます。特にファストフードや洋食の影響で、魚よりも肉を食べる機会が増えています。
しかしながら、魚料理を食べることには、健康面から美容面まで多くのメリットがあります。以下にその主な利点を紹介します。
目次
健康面でのメリット

1. 心血管の健康をサポート
魚に含まれるオメガ3脂肪酸(EPAとDHA)は、心血管の健康をサポートします。これらの脂肪酸は、血圧を下げ、血液の流れを改善し、動脈硬化のリスクを低減します。また、トリグリセリド(中性脂肪)のレベルを下げる効果もあります。
2. 認知機能の向上や認知症のリスク低減に寄与
DHAは脳の構造と機能に重要な役割を果たします。適切なDHAの摂取は、認知機能の向上や認知症のリスク低減に寄与します。また、精神的な健康にも関与しており、うつ病や不安症の軽減にも効果があるとされています。
3. 炎症性疾患の症状を緩和
魚に含まれるオメガ3脂肪酸には強い抗炎症作用があります。これにより、関節炎や炎症性腸疾患などの炎症性疾患の症状を緩和するのに役立ちます。また、慢性炎症は多くの慢性疾患の原因とされているため、オメガ3脂肪酸の摂取は全体的な健康維持に重要です。
4. 目の健康を守る
DHAは、網膜の健康を保つためにも重要です。適切なDHAの摂取は、加齢黄斑変性症やドライアイ症候群のリスクを低減する効果があります。
5. 骨密度を保つのに役立つ
魚にはカルシウムやビタミンDが含まれており、これらは骨の健康維持に欠かせません。ビタミンDはカルシウムの吸収を助け、骨密度を保つのに役立ちます。
6. 免疫力の向上
魚に含まれる栄養素(例えばビタミンAやD、亜鉛など)は免疫機能をサポートし、感染症に対する抵抗力を高めます。
7. 肝機能の改善
オメガ3脂肪酸は、肝臓の脂質代謝を改善し、脂肪肝のリスクを低減するのに役立ちます。
美容面でのメリット

1. 肌の健康を保つ
オメガ3脂肪酸は皮膚の健康を維持し、乾燥や炎症を防ぐ効果があります。特に、EPAは炎症を抑制し、アクネや湿疹などの皮膚トラブルを軽減します。
2. 保湿効果
魚に含まれる脂肪酸は、皮膚のバリア機能を強化し、保湿効果を高めることで、乾燥肌の予防に役立ちます。
3. アンチエイジング効果
魚にはセレンやビタミンEなどの抗酸化物質が含まれており、これらは活性酸素を中和し、皮膚の老化を遅らせる効果があります。
その他のメリット

1. ダイエットサポート
魚は高たんぱくで低カロリーの食材です。高たんぱく質は満腹感を長く保つのに役立ち、過食を防ぎます。また、低カロリーであるため、ダイエット中の食事にも適しています。
2. 精神的な健康
魚に含まれる栄養素は、脳の健康に良い影響を与え、精神的な健康をサポートします。特に、オメガ3脂肪酸はうつ病や不安症の予防・軽減に効果があります。
3. 視力の改善
魚に含まれるDHAは視力の維持や改善に役立ちます。また、ビタミンAも豊富に含まれており、夜盲症の予防にも効果があります。
4. 血糖値のコントロール
魚に含まれるオメガ3脂肪酸は、インスリン感受性を向上させ、血糖値のコントロールをサポートします。これにより、糖尿病の予防や管理に役立ちます。
魚料理の摂取方法
魚は多くの栄養素を含む優れた食材であり、さまざまな方法で調理して楽しむことができます。
魚料理の調理法

1. 焼き魚
焼き魚は、最もシンプルで人気のある調理法の一つです。
- 塩焼き: 魚に塩をふってグリルで焼くだけのシンプルな方法。サバやサンマ、鮭などが一般的です。
- ホイル焼き: 魚と野菜をアルミホイルに包んで焼く方法。旨味が逃げず、蒸し焼き効果で柔らかく仕上がります。
2. 煮魚
煮魚は、調味料で煮込むことで魚の風味を引き出す調理法です。
- 醤油煮: 醤油、みりん、酒、砂糖を使って煮る方法。ブリやカレイがよく使われます。
- 味噌煮: 味噌、みりん、酒、砂糖で煮込む方法。サバ味噌煮が代表的です。
3. 刺身
新鮮な魚を生のまま食べる刺身は、日本料理の代表的なスタイルです。
- 切り方: 魚の種類や部位によって適切な切り方が異なります。薄切り、厚切り、角切りなど。
- 盛り付け: 彩り豊かな盛り付けで見た目も楽しむことができます。
4. 揚げ魚
揚げ魚は、衣をつけて油で揚げることで外はカリッと中はふんわりと仕上がります。
- 唐揚げ: 魚を一口大に切り、片栗粉や小麦粉をまぶして揚げます。アジやタラが適しています。
- 天ぷら: 天ぷら粉を使って軽い衣で揚げる方法。白身魚が一般的です。
5. 蒸し魚
蒸し魚は、蒸し器や電子レンジを使って蒸し上げる方法です。
- 中華風蒸し魚: 醤油、生姜、ネギなどを使って蒸す中華風の方法。白身魚が適しています。
- 和風蒸し魚: 酒、醤油、昆布を使って蒸す和風の方法。
6. スープ・シチュー
魚を使ったスープやシチューも栄養満点で美味しいです。
- ブイヤベース: 魚介類をたっぷり使ったフランス風のスープ。
- ちゃんこ鍋: 魚、野菜、肉を煮込む日本の伝統的な鍋料理。
魚料理の注意点
1. 新鮮な魚の選び方
- 目: 透明で光沢があるもの。
- 鱗: 光沢があり、しっかりとついているもの。
- 匂い: 魚の匂いが強すぎないもの。
2. 保存方法
- 冷蔵保存: 新鮮な魚は冷蔵庫で保存します。ラップやジップロックに入れて密閉することがポイントです。
- 冷凍保存: 長期保存する場合は冷凍します。冷凍焼けを防ぐために真空パックや密閉容器に入れると良いでしょう。
3. 調理時の注意
- 下処理: 魚のウロコや内臓をしっかり取り除くこと。特に刺身や生食の場合は丁寧に処理しましょう。
- 火の通し方: 適切な火加減で調理することが重要です。過度に火を通すと硬くなり、旨味が損なわれます。
まとめ
魚料理を食べることには、健康面、美容面ともに多くのメリットがあります。バランスの取れた食事を心掛け、魚料理を積極的に取り入れて、健康で美しい生活を送りましょう。
魚料理を普段の食事に取り入れることはハードルが高いと感じる場合は、お惣菜や冷凍食品を上手に活用するのがおすすめです。中でも手軽に美味しいお料理が自宅でお召し上がりいただけるのが、お魚料理のサブスクリプションサービス「ボンキッシュ」です。
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湯せんや流水、電子レンジなどで温めるだけの手軽さで、一流シェフのお魚料理を楽しめます。簡単に用意できる野菜やパン、ワインや日本酒、ビールなどの飲み物を合わせれば、レストランでの食事のような特別感が演出できますよ。
普段仕事で出勤している場合は、お昼は外食やコンビニエンスストアなどのお弁当やパンを利用する機会も多く、お魚料理を食べることが少なくなりがちですよね。自宅でのお食事では、積極的に魚料理を食べて、数えきれないほどのメリットを享受しましょう。